柔術と前十字靭帯断裂

怪我

前十字靭帯とは

柔術で「前十字靭帯断裂」した人が周囲に1人はいませんか?

頻度が高い割に選手生命に関わる大怪我です。

総合格闘家の堀口恭司選手は前十字靭帯断裂からの復帰戦でRIZINのバンタム級チャンピオンに返り咲きました。

アマチュア選手が試合にでて1勝するとはレベルが違います。マジで奇跡です。

格闘技の練習において
自分が怪我しないようにする
相手に怪我させないようにする

これは最低限のことですが

知識がなければなんとなく気をつけることしかできません。

膝にとって危険な体勢とは?

膝は構造上捻れる動きに非常に弱い関節です。

上にある股関節や下にある足関節が硬いと膝関節が動き過ぎてしまいます。

膝が内側に捻る動きで前十字靭帯が緊張します。

例えば
デラヒーバガードを解除できず耐えている状態は非常に危険です。

スイープされたくなければデラヒーバガードの解除方法を学びましょう。

逆にデラヒーバガードを掛けている側も内側に膝を捻る方向に力が加わります。

明らかに自分より体重が重い相手に体重をかけられた場合は靭帯が切れます。

デラヒーバガードでどの方向にも崩せないなら

根本的にやり方が間違っているか

相手に上手く対応されている可能性が高いため無理せず他のガードに移行しましょう。

そのままの体勢でいることは危険です。

時々Twitterをザワつかせている飛びつきクローズガードも危険なシチュエーションです。

他にも立ちの攻防など危険な場面はありますが膝を内に捻ることが危険ということを知っておけば応用は利きます。

断裂を予防する方法

股関節の柔軟性と足関節の柔軟性を向上させましょう。

ストレッチをしたくなりますがするとしても練習後です。

運動前にストレッチしても怪我の予防にはならず、さらにパフォーマンスが低下するという研究報告があります。

練習前に基本的なムーブをして汗が出るぐらい体温を上げましょう。

これだけで
柔軟性は向上
怪我のリスク低下

が見込めます。

怪我をする前にサポーターをつけておく。

捻る方向に弱いのがわかっているならサポートすればいいという考え方です。

メーカーはザムストかマクダビッドがおすすめです。

私が実際に使用している膝と足首の怪我の予防のためのサポーターです。


装着方法の動画

「ZAMST(ザムスト) ZK-3」正しい装着ガイド
私のレビュー
膝のお皿の上下ともにマジックテープで固定するタイプの方が楽かもしれませんがマジックテープが古くなるとスパー中に取れるのでこのタイプを使っています。

装着方法の動画

【McDavid】マクダビッドサポーターM431 正しい装着方法と特長
 
私のレビュー
足首の骨折と捻挫の予防を目的にこちらの足首のサポーターも使用しています。マジックテープがなく靴下を履くように着脱ができます。このタイプよりも固定力が強いサポーターは柔術の動作の妨げになるので適度な固定力のこちらを使用しています。

楽とは書きましたがそれでも練習前後の着脱はめんどくさいです。ただ怪我した方がめんどくさいです。

既に怪我をしている場合は重症度によって種類が変わるので私に相談したい方はTwitterのDMをして頂いても結構です。

ハムストリングスの筋トレをする

大腿四頭筋よりハムストリングスの筋断面積が60%以下は損傷のリスクが高まります。

おすすめの種目
デッドリフト
ノルディックハムストリングス

断裂した場合どうなるの?

膝から「ブチッ」という音がします。

直後は痛いですが腫れて内出血によって周りの組織が圧迫されるので翌日の方が痛いです。膝を動かそうとしたら死ぬほど痛いです。

膝から下がパンパンに腫れて動かせなくなります。

松葉杖生活開始となります。

手術をする場合、受傷後3~4週間程度。

半腱様筋腱

膝蓋靭帯腱

のどちらかの腱を使います。

術後の靭帯の強度は20~30%
1年後は40~80%までは回復するが完全には再生しません。

再断裂の不安を抱えながらの競技生活を考えると予防するのが1番です!!

術後のリハビリ

2日目

松葉杖生活
機械で膝をウィーンウィーン動かしてもらいます。

1~2週間

松葉杖卒業

3週間

スクワットができる

7ヶ月後

ダッシュ&ターンができる

8ヶ月後

理学療法士は整形外科医にリハビリの進捗状況の報告

整形外科医と本人が相談して柔術のできそうな動きを開始。

リハビリの目標が「仕事に復帰する」と「柔術の試合にでて勝利する」

では必要な能力が全然違います。

「柔術ができないなんて死んだ方がマシだ!!」という感情は

一般的には全く理解されません。


それでも患者さんに寄り添うのがプロですけどね。

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最後に

怪我は予防がなにより大切です。

なんとなく気を付けるだけでは予防できません。

知識を身に付けて1%でも怪我のリスクを減らしましょう。


読んで頂いてありがとうございました。

Twitterでいいね、リツイートして頂けるととても嬉しいです。

捻挫についても記事を書いているのでこちらも読んで頂けると嬉しいです。

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