先日行われたRIZIN33のホベルト・サトシソウザVS矢地祐介2でサトシ選手が矢地選手を後三角絞めからの腕十字で極めました。
この試合を振り返ります。説明はサトシ選手を自分として矢地選手を相手とします。
解説
(動画の11:07~)

ハーフガードの状態で相手が2重絡みで自分のパスをディフェンスしている状態です。

ハーフガードの状態から相手の左手で自分の右脇を刺されると相手の上体を固めにくくなり、スイープされやすくなるため、まずは相手の左手をキムラロックで固定します。

RIZINではオープンフィンガーグローブを着用しているため相手の左のグローブを自分の右手で掴みます。自分の左腕を相手の左腕の下から肘の内側を通して相手の左前腕を親指以外の指で引っ掛けてキムラロックを作ります。


相手は左手が背中側に入ってしまうと極まってしまうため相手は左脚の付け根に左手を引っ掛けてディフェンスしてきます。
キムラロックで上半身を固めることができたので2重絡みを解除していきます。

頭を床に着けて支えながら腰を高く浮かせて自分の右膝を相手の腹部の位置まで移動させます。

相手は右脚を抜かれないように右足首を右足の甲で自分の右足首を引っ掛けて抵抗してきます。
自分の足首をワイパーのように時計回りに回して相手の右足首を外して2重絡みを解除します。


ここから腕十字に移行するため自分の左膝を相手の背中に着けてからキムラロックを解除してシートベルトコントロールで回転させると自分の左足を素早く相手の左脇腹に差し込むことができます。

もう一度相手の左腕をキムラロックで固定してから相手の腹部まで左脛を差し込むことができたら相手を回転させ腕十字をセットアップします。

相手は自分の右脚が首の位置にくると腕十字の形になりエスケープが難しくなるため右手で自分の右足首を掴んでディフェンスしてきます。

腕十字をディフェンスされているため後三角絞めに移行します。自分の左足首は相手の右上腕に引っ掛けて準備しておきます。



相手を回転させながら自分の右脚を頭の前ではなく相手の右手ではディフェンスできない頭の後ろに移動させて後三角絞めをセットアップします。

相手が回転した後に自分の左足首を自分の右膝裏に噛み合わせるために右手で調整してロックします。

相手は両手でクラッチしていますが後三角絞めで左脇を閉めることができないため力を入れることができなくなります。

自分の両手で相手の左手首を掴んでクラッチを解除して後三角絞めからの腕十字を極めました。ギブアップしなければてこの原理で肘の靭帯が断裂します。
三角絞めの種類
三角絞めには『前三角絞め』『横三角絞め』『後三角絞め』があります。
今回の試合で極めた後に実況者が『横三角!!』と叫んでいましたが横三角絞めは自分の左膝裏が相手の脇に入ります。
横三角絞め↓

後三角絞め↓

後三角絞めからの腕十字↓

マニアックな違いですし、映像の角度からわかりにくかったのだと思います。
前三角絞めはこちらをご覧下さい。頸動脈が圧迫されて失神するメカニズムを書いています。
後三角絞めの極め方

自分の左足首を自分の右ふくらはぎにフックします。自分の右股関節を内側に捻ると自分の左のふくらはぎが相手の右頸動脈を強く圧迫することができます。

自分の右手で相手の左肘を相手の頭の方向へ引き付けるとさらにタイトに頸動脈にプレッシャーをかけることができます。

自分の左手と左の脛に体重を移動させて自分のお尻を後方へずらすと相手の頸動脈に自分の体重がかかり相手は失神します。
最後に
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