この記事ではアオキロックをトップからとボトムからの極め方を分析します。
ジェレミー・スキナー選手がアオキロックを解説してくれている動画です。
この動画で3:50から紹介されているワンレッグエックスガードに対するカウンターのアオキロックを分析します。
ワンレッグエックスガードの解説はこちらをご参照ください。
ワンレッグエックスガードからカウンターでのアオキロックの極め方
前
左
後
右
相手にワンレッグエックスガードを仕掛けられている状態で自分の右つま先が外に向いていると右膝を外に捻られて後方へスイープされてしまいます。
↓真下から見た自分の右足裏
ベースを保つために自分の右親指の付け根に体重を掛けてそこを軸に左股関節内側に捻って体を左へ向けて自分の右膝が外に捻られないように姿勢を低くします。
姿勢を低くすることで相手の左膝が曲がるため膝裏にスペースを作ることができます。
自分の左手で相手の左踵をグリップして相手の左膝を外側から自分の右手を差し込みます。
相手の左膝裏に自分の右前腕を通して右手のひらを床に向けて左手のひらとクラッチします。
両手のクラッチを引き寄せて相手の左アキレス腱の位置まで自分の肘の内側を滑らせて引っ掛けます。
自分の肘の内側に相手の踵を引っかけることができたらクラッチしていた手を離して自分の左上腕の力こぶを右手でカップします。
自分の左手は自分の右肩甲骨の出っ張りに指先を引っ掛けて固定します。リアネイキッドチョークのような形で相手の左足首を固定します。
相手の左足首を固定したまま右大殿筋と右広背筋を使って体を起こします。
自分の右前腕が踵に引っ掛かりてこの原理で三角靭帯が引き伸ばされて極まります。タップが遅れると靭帯が断裂します。相手の左足親指の付け根を脇にあてるとより強い負荷を靭帯にかけることができます。
ワンレッグエックスガードからのアオキロックの極め方
こちらは岩本健汰選手のワンレッグエックスガードからのアオキロックの解説動画です。
右側
お尻側
左側
下から極める場合は踵を少し出した状態から
左広背筋を使って左脇をしめて体幹を左へ傾けつつ
相手の右脚の付け根に自分の両踵を引っ掛けて大殿筋を使ってお尻を浮かせると相手の右足首の三角靭帯に強烈な負荷をかけて極めることができます。
アオキロックはIBJJFルール的にはどうなのか?
アオキロックは抱え方はフットロックですがこの抱え方から極め方が2通りあります。上記で解説したように三角靭帯に対して真っ直ぐ引くとフットロックとみなされるため反則ではありません。
右大胸筋を使って脇を締めてつま先を外側に捻ると膝の内側側副靱帯が損傷します。この極め方は完全にヒールフックなので反則です。
フットロックとヒールフックの解説はこちらをご参照ください。
この技は仕掛けた段階で踵が出ている状態であれば技を仕掛けた側が意図的に相手の踵を出したとみなされ反則となります。相手が逃げて踵がでた場合は反則にはなりません。審判は技の始めから踵が出ていたのか、どのような流れで踵が出たのかしっかりと見ておかなければいけません。審判の判断に左右される技という意味ではグレーな技です。
この記事を書いたR5.6.5現在IBJJFルールでは『アオキロック』が反則とは明記されていないため『やられる可能性のある技』です。
知らなかったので怪我をしましたなんて悲しすぎます。
少なくともノーギアダルトエキスパートのルールでは合法ですので警戒すべき技です。
エスティマロックとどのように違うのか?
この体勢のアオキロックと似ている形の技がエスティマロックです。
比較すると
アオキロックは足首を外側に曲げて三角靭帯を損傷させます。
エスティマロックは足首を内側に捻り前距腓靭帯を損傷させます。
足関節技はわかりにくい技が多いので参考になれば幸いです。
最後に
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